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革修理ブログ
2024/10/28
【ルイ・ヴィトン バッグ修理】ルイ ヴィトン アルマ 古いバッグのヌメ革のシミを目立たなくして使えるようにしました
こんにちは
革研究所 世田谷店です。
ルイ ヴィトン アルマBB バッグのご紹介です。
お母様から以前譲り受けられたそうですがヌメ革のシミが目立つので使うのに気になり
ずっとしまっていたそうです。
ヌメ革が修理できることをお知りになりまた使いたいので修理して
きれいにしてほしいとお持ちいただきました。
Before
After
Before 持つ部分は皮脂が染み込んで色が一番濃くなっていました。
After 経年で色が少し濃くなった根革の色よりやや薄めに調整しました。
ステッチの黄色い糸は「糸目残し」をしましたのでオリジナル感は維持できました。
Before
After
Before 角はすれて色が薄くなっていました。
After
Before
After
Before
After
ルイ ヴィトンのアルマのシリーズは長く作れられていてヴィトンを代表する人気の高いバッグですので
年間を通じて修理のご依頼をよくいただきます。
素材は定番のモノグラムにヌメ革のタイプが多いですがエナメル素材もバリエーションが多いので
同様にご依頼をいただきます。
ご依頼のバッグはお母様に以前譲ってもらったそうですがご使用やご使用でヌメ革にシミや変色などが
多く気になって使うのがはばかられそのまましまっていたそうです。
ヌメ革は経年していくとエイジングして色が濃くなっていきそれが味わいともなりますが
ある一定の線を超えると強い使用感となってしまいます。
そうなるとブランドのバッグはどうしても人目が気になりますよね。
ご依頼のバッグですがモノグラムの樹脂コーティング部分は汚れはあるもののしっかりしており
内側の収納部分も生地の傷みなどなく普通に使えます。
直して使えないか修理のできる業者を探され当方のルイ・ヴィトンのバッグの修理ブログを
ご覧になってお問合わせをいただきお持ち下さいました。
お客様からヌメ革についたシミをクリーニングや染み抜きしてきれいにしてほしいとの
お問合わせをいただきますがクリーニングでは改善できません。
傷みのあるパーツを新しい革へ交換も可能ですがヌメ革の場合一部のみの交換となると
そこだけ色や革の感じが違うので補修感が出てしまいます。
全体を統一するためパーツを多く交換するとなると費用も高額になってしまいます。
このような色合いの改善の修理は上から塗装をして覆い隠し目立たなくする「染め直し」の方法が
見映えよくでき革の交換より費用を大きく抑えることができます。
またヌメ革のエイジングはなくなりますが上からの塗装ですので変色や色あせもなく水分にも
多少強くなるメリットがあります。
ヌメ革の修理は方法と仕上がり感を先にご説明して了承をいただき進めます。
今回染め直しのご依頼でしたがモノグラムの樹脂コーティング部分も汚れていましたので
クリーニングと防汚のトップコート施工も追加で行いました。
修理の工程ですが
●クリーニングして汚れを落とし持ち手など皮脂が染み込んだ部分の脱脂処理
古いものなのでしっかり汚れを落とします。
樹脂コーティング部分ですが経年するとけっこう汚れが付着して粉っぽくなっています。
汚れが落ちるとパターンがはっきりして見映えもよくなるので仕上がりよくできます。
Before クリーニング前はくすんだ感じに見えます。
After 汚れが落ちた分パターンもはっきりし色も濃くなります。
クリーニングが終わると
●ヌメ革部分を軽く研磨して塗料の密着性を上げる下準備
●非施工面のマスキング処理
今回ステッチの糸の黄色い色を残す糸目残しの処理をしました。
細いマスキングテープを全面の糸の上に貼っていきます。
持ち手周りまた持ち手裏のコバ樹脂面もあるので時間のかかる作業となります。
●色合わせをして塗料を調合し色を均一にする染め直し
色の基準ですが通常は一番濃い部分に合わせますがヌメ革の場合
変色して濃くなっていますのでそれに合わせると印象が変わってしまいます。
ですので本来の色であろう部分を基準にし経年した度合いを多少差し引いて合わせます。
そうすると今のイメージとそう変わることなく仕上げることができます。
●仕上げに色止め・ツヤ感の調整のクリアー塗装
となります。
ステッチの色を残す「糸目残し」ですがオプションの作業となるため費用は別途かかりますが
色を残せると補修感も薄まりオリジナルに近い感じにできます。
手作業で細いステッチ線を残すので多少のにじみや元の色がわずかに残る箇所が出ますが
目立つことはありません。
After
After
After
アルマのバッグのデザインは以前から変わっていませんので修理して状態を改善すると
古いものでもまた長く使っていただけます。
お客様にも仕上がりをご覧になってたいへん喜んでいただくことができました。
ご依頼をいただきありがとうございました。
今回は元の色に戻す修理でしたが同じ「アルマ」のバッグの革の部分を他の色に
カラーチェンジすることができます。
現行品で赤などの色も出ているそうです。
革の色が一部でも変わると雰囲気は大きく変わります。
下の事例は黒にカラーチェンジしたものです。
黒になると高級感がでるように感じます。
Before
After
Before
After
Before
After
いかがでしょうか。
ご希望や予算に合わせて修理の方法をご提案します。
バッグ かばん 財布 靴 革ジャン 革衣類など革製品の
修理 補修 染め直し 縫製やファスナー交換を承っています。
エナメル素材も対応いたします。
革のことなら
革研究所 世田谷店にお問合わせください。
東京都世田谷区新町2-17-9
TEL:03-6426-8548
info-setagaya@kawa-kenkyujyo.net
ご来店は13-18時で承っております。
事前にご都合を連絡していただけますようお願いいたします。
定休日:火曜日
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