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革修理ブログ
2025/05/04
【CHANEL バッグ 修理】 シャネル マトラッセ キャビアスキン バッグ 持ち手交換・凹みの修正・再メッキ加工・染め直し
こんにちは
革研究所 世田谷店です。
シャネル マトラッセ キャビアスキン バッグのご紹介です。
素材は型押しの牛革製となります。
一見すると大きな傷みはないのですが経年で色があせた感じになっており
持ち手の革が傷んでいました。
大きなバッグですが前面や後面が凹んでクセがついています。
チェーンやシャネルロゴの金具のメッキの輝きもくすんでおり使用感が気になるので
全体を修理してきれいにしてほしいとのご依頼です。
Before 初見のデザインで持ち手がチェーンと革部の組み合わせになっていました。
Before フラップ下の前面にクセがついて凹んだ感じになっています。
Before 裏面にも凹みがありました。
Before 側面も凹んでいます。
Before 持ち手の革部の傷み
バッグの大きさに対して細いため重みでコバ樹脂が割れ革もいたんでいました。
Before ゴールドとシルバーの二色の凝ったデザインですがキズはないもののツヤが
あせています。
Before チェーンはメッキがすれて金属の下地がでた状態でした。
シャネルのマトラッセはシャネルを代表するバッグのひとつで長く作られているので
いろいろなデザインや素材のものの修理をいただきます。
一番多いのはやはりキメの細かいラムレザーのものが多いですがキャビアスキンの
タイプもよく修理をいただく素材となります。
色はやはり圧倒的に合わせやすい黒が多いです。
キャビアスキンはカーフレザーに型押しをしたものでキズがつきにくく革崩れしにくい
特徴があるそうで硬めな触感で高級感があります。
今回ご依頼をいただいたバッグは丸い形状の大きなサイズになり初めて拝見するタイプでした。
一見するとよくあるすれや角の傷みは少ないのですが経年とご使用で持ち手の革が
傷んでおり全体の色もあせ使用感がでている状態でした。
お客様は気に入っており長く使いたいので修理しようと業者を探され
当方のシャネルのバッグの修理ブログをご覧になってお問合わせをいただきました。
修理のご希望は
① 持ち手の革部の傷みの修理
② 色あせた本体の改善
③ 芯材にクセがついて凹んだ感じを直してほしい
④ シャネルマークやチェーンの再メッキ
と全体の手直しとなります。
工程は最初に
①持ち手の修理を行います。
持ち手ですがバッグは大きなものなのですがそれに対して細い革部と太めのチェーンとの
組み合わせになっていました。
経年とご使用で重さに耐えきれず革・芯材が傷んでいました。
このような場合そのものを直しても強度は上がらず力のかかる箇所なので
今後の使用を考え新しい革で作成・交換となります。
元は①上下に革 ②中に芯材 ③端はコバ樹脂仕上げ
になっていましたが耐久性と強度を考えお客様にご了承をいただき仕様を変更して作成しました。
コバ樹脂仕上げでは同じように傷んでいくので芯材を革で一重巻き込む方法で
真ん中のステッチ縫製で押さえます。
見た目は大きく変わることはなく丈夫な牛革を使いましたので強度を上げることができました。
丈夫な牛革でしっかりした持ち手ができましたので心配なく使うことができます。
③ バッグ本体の凹みの修理
バッグが凹んだり革にクセがついてしまった場合ですがそのものを直すことができません。
可能な方法はクセのついた芯材を新しい芯材に入れ替える方法となります。
交換ですが
●バッグの縫製を解いて解体
●芯材の交換
●バッグを元に戻す再縫製
となり手間と工数がかかります。
時間もかかるためある程度費用がかかる修理となります。
今回は前面+背面+側面・底面一体型の交換を行いました。
Before
After
Before
After
Before
After 側面は元々芯材がない作りで丸みがあるので芯材を入れると凹みは矯正できますが
多少シワ感が残ります。ただ目立つ範囲ではありません。
芯材交換ですが適度な硬さの芯材を使用して見た目・触った感じが硬くなりすぎないようにします。
付いたクセやシワは多少残りますので予めご説明してご了承をいただき進めます。
今回のご依頼は工程の違う修理がありますので納期を短くできるよう同時進行で
再メッキ加工を行いました。
Before キズは少ないものの輝きは鈍っていました。
After
Before
After 凝った金具でゴールドとシルバーの組み合わせですが各々二回に分けて
再メッキ加工をしました。
ゴールド → 24金メッキ
シルバー → ロジウムメッキ
After
Before 太いチェーンで重みがあるのですれてメッキの層が薄くなっていました。
After
After
再メッキ加工を行うと新品時と同じような輝きまで戻すことができます。
古いものを再生する場合再メッキを行うことで仕上がりをよりよくできるので
おすすめしています。
再メッキするにあたり金具単体にする必要がありますがシャネルのバッグの場合
ネジ式で留めてあるものが多いので比較的容易に外すことができ別途縫製が必要にならない
利点があります。
・持ち手の革交換
・凹みの修正
・再メッキ加工
終わるとバッグ本体の革部の染め直しを行います。
工程として
●クリーニングして汚れを落とし手垢など染み込んだ脂分の脱脂処理
キャビアスキンは型押しなので凹の部分の汚れを落とせるようしっかり行います。
●軽く研磨して塗料の密着性を上げる下準備
●非施工面のマスキング処理
●革の補修溶剤を浸透させすれ・革質を改善する下処理
●黒の顔料で色を均一にする染め直し
●仕上げにクリアー塗装をして色止め・ツヤ感の調整
となります。
Before 経年と使用でテカリが出た状態です。
After
Before
After
Before
After テカリも取れ自然なツヤ感になりました。
Before
After 芯材の交換でふっくら感が戻っています。
Before
After 再メッキで元の輝きに戻りました。
複数の工程が違う修理がある場合 通常より納期が長くかかりますが
手を入れられる箇所はすべて行いましたので仕上がりもよく
自然なツヤ感となり黒い色も深まって色あせた感じや使用感は払拭できました。
気になる箇所は改善できましたので気分も新たに使っていただけます。
お客様にも仕上がりにたいへんご満足をいただくことができました。
長らくお待たせしましたがご依頼をいただきありがとうございました。
修理は傷みが少ないほど補修感を少なくできますので気になってきたら
早めのご依頼をお勧めいたします。
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