革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

シャネル マトラッセ  チェーンバッグのご紹介です。

ご依頼は若い女性の方でお母様から譲り受けられた古いバッグだそうです。

経年している割に状態はいいのですが色があせて茶色くなってしまっていました。

古い感じが出ているので使えるように修理してほしいとのご依頼です。

 

Before　

After

Before

After

Before

After

Before　フラップ下の隠れている部分は黒い色が残っていました。

After

Before　この角度で見ると色あせしてこげ茶色になっているのがよく分かります。

After　しっかり黒になりました。

Before

After

Before

After　テカリも落ち着き自然なツヤ感になりました。

 

シャネルの古いバッグの修理のご依頼を多くいただきます。

マトラッセはシャネルを代表するバッグで長く作れられており

素材やデザインや色のバリエーションも多いのでいろいろなタイプの修理を

お受けしますが中でもマトラッセの定番のチェーンバッグのタイプが一番多く

色は圧倒的に黒となります。

 

ご依頼は若い女性の方も多く譲り受けられたものをお持ちくださるケースが

多いですが古いシャネルのバッグは人気があるそうで専門店で購入したものを

そのままお持ちになられて修理してほしいとご依頼をいただいたこともあります。

 

ご依頼のお客様も若い女性の方でお母様から譲り受けられたそうです。

元は黒だったそうですが色が抜けてしまっていてそのままでは使うことができず

修理できる業者を探されて当方のシャネルのマトラッセの事例をご覧になって

お問合わせをいただきました。

 

ご依頼のバッグは初めて拝見するデザインのマトラッセでした。

革は柔らかいラムレザーとなります。

状態はといいますとキルティングの革のふくらみもきれいに均等に出ていて

古いバッグによくある型崩れもしていません。

長いご使用によるよくあるすれや色はげもごくわずかです。

表に出る部分は日焼けもあり色が抜けていましたがいい革の質感を出すために

染料主体の仕上げとなっており染料は経年すると褪色してしまうことがよくあります。

 

それ以外特に傷みはなく状態はたいへんよく修理すると使用感は大きく改善できます。

キメの細かいラムレザーのいい革の質感を維持できるように修理を進めました。

 

修理の工程として

・クリーニングして汚れや手あかなど染み込んだ脂分をしっかり落とす

　クリーニングはクリーナー液を使ってブラッシングして汚れを浮かすようにして

　落とします。

・軽く研磨して塗料の密着性を高める下準備

　柔らかいラムレザーなので革を傷めないよう慎重に行います。

・黒い染料で下染めをして色の土台を作る下処理

　染料である程度黒に戻せればこの後の本塗装の塗布する塗料を少なくできるので

　革の風合いを維持し仕上がりよくできますので時間をかけて行いました。

・革に補修溶剤を浸透させすれを改善し表皮を形成する

・顔料（油性）を塗布して色を均一にムラなくする染め直し

となります。

 

染め直し後トップコートのクリアー塗装をして色止めとツヤの調整をしています。

塗料の薄い膜が一層できるので汚れが付きにくくなる防汚効果もあります。

 

革質もよかったので補修剤の効果もよく革がしっとりとして潤いが出ました。

古いものなのでテカリがありましたが自然なツヤ感になっています。

黒い色もはっきりしましたので使用感は薄れきれいに仕上がりました。

 

気になる部分は改善できましたので気持ちよくこれからも長く使っていただけます。

お客様にも仕上がりをご覧になってたいへんご満足をいただくことができました。

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

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