革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

フェラガモ エナメル コンビ シューズのご紹介です。

使用感の少ないパンプスですがつま先の片側のエナメルが白くなって

ツヤがなくなっていました。

このままだと履けないので修理して左右を均等にしてほしいとのご依頼です。

 

Before　使用感は少なく一見すると問題なさそうでした。

After

Before　右のエナメル部分が白く曇ったようになっていました。

　　　　　原因はエナメル膜の劣化です。

After　左右の染め直し・エナメル施工で白い部分に色は乗りエナメルのツヤ感は上がりました。

Before　エナメル部分が白くなった劣化　全体もツヤが鈍くなった状態でした。

After　傷んだ箇所は分からなくなりました。

Before

After　鏡面のような光沢が出ました。

 

フェラガモはイタリアの靴を中心とした長い歴史を持つ伝統あるブランドです。

デザインと履き心地の良さが定評で日本でも人気があるそうで修理でもパンプスのご依頼を

よくいただきます。

一番多い修理はデザインは甲にグログランテープとそれを留めるフェラガモのブランド名が入った

ゴールドの金具のリボンが付いた「ヴァラ」と呼ばれるパンプスですが

特に多いのはエナメル素材となり色はベージュ系が多いです。

 

今回ご依頼をいただいた靴はエナメルとプレーンな革がコンビになった

ローヒールのパンプスです。

あまり履かれていないようで一見すると傷みなどはないように見えるのですが

片側のつま先の部分が白く曇っていてエナメルのツヤ感もなくなった状態でした。

 

白くなった部分はエナメル膜の劣化によるものであまり履かれてないので

しまわれていた際に起きた保管中のものとなります。

 

久しぶりに履こうと出してみたらエナメルに難が出ていて履くことが

できない状態になったという修理の内容はよくあります。

エナメルは特性上 高温・多湿に弱いので箱などに入れて長期間そのままの状態が続くと

劣化が起きやすい原因となります。

 

このような場合の修理ですが甲の部分はエナメル素材ですがそれ以外は

プレーンな革なので甲のエナメル部分のみを染め直ししてエナメル施工をすることができます。

 

靴全体の修理ではないのでその分費用を抑えることができます。

 

エナメルは部分補修ができないので一部や片側の場合でも

左右全体の染め直し・エナメル塗装となりますのでご依頼の靴も

傷んでいない左足の部分も施工しています。

 

修理の工程として

・クリーニングして汚れを落とす

　使用感は少ないとはいえ靴は汚れているのでしっかり行います。

・エナメル膜を軽く研磨して劣化して白くなった部分を取り除く下処理

・黒い塗料で染め直しして左右の色や感じを均等にする

・エナメル施工

となります。

 

靴のエナメル施工ですが左右あるので一度塗装が終わったら

並べてツヤ感や塗料の厚みに差異がないか確認をします。

 

当方のエナメルはオリジナルよりツヤがあり塗装膜も厚みがあります。

ツヤ感は上がりますが雰囲気を損ねることはありません。

 

左右の色・ツヤも均一になってきれいに仕上がりました。

気になる箇所は改善できましたのでまた履いていただけるようになりました。

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

今回傷みが少ない状態でしたのでその分仕上がりよくできました。

傷み始めたら早めのご依頼をおすすめいたします。

 

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