革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

セリーヌ ホリゾンタルカバ トートバッグのご紹介です。

ご使用と経年で持ち手の革が傷んでおり四隅や本体にすれ・色はげも多い状態です。

使用感が気になるので修理してほしいとのご依頼です。

 

Before　一枚革の大きなトートバッグでした。

After

After

Before　持ち手の革・芯材も柔らかくなって弱った状態でした。

After

After　柔らかさがあり薄い丈夫な牛革で作成しました。

Before　内ポケットの革切れ

After　裏に革を当てて接着し縫製しました

Before　四隅の色はげ　革が柔らかいのですれやすいです。

After　すれた箇所を補色・補修しました。

Before　底面にもすれて傷んだ箇所がありました。

After　跡は残りますが目立たなくなりました。

Before

After

 

セリーヌのホリゾンタルカバというシリーズのバッグになります。

とても柔らかいカーフレザー製で内袋のない一枚革仕様となります。

本体は大きいサイズで物も入れやすくたくさん入るので使い勝手が良さそうなバッグでした。

 

革の風合いを出すために仕上げが薄くキメの細かい上質な革が使われ

セリーヌらしいバッグだという印象があります。

 

容量がたくさん入るのでバッグが重くなり細く芯材も厚みのない

持ち手なので持つ部分一点に力がかかるのでどうしても傷みやすいです。

四隅も同様で革が柔らかいこともありすれて色がはげていました。

 

修理は

・持ち手の作成交換

・内ポケットの革部の切れ

・本体のすれ・色はげ・色あせの改善

を行いました。

 

持ち手ですが革が薄く傷んでいる場合革そのものを修理しても強度は上がりません。

加えて芯材も弱っており今後の使用を考えて新しい革で作成・交換をしました。

ラムレザーで作成することもできますが強度を考えて

やや硬めの丈夫な牛革を使用して重さに耐えられるようにしています。

 

サイズやデザインは同じで作成しましたので革の素材が変わっても

目立つことはありません。

しっかりした持ち手になりましたのでもう切れる心配はありません。

 

内ポケット端に革の破れですが裏に当て革を接着し

破れた線に沿ってステッチ縫製しました。

こちらも強度がしっかり取れています。

 

本体のすれ・色はげ・色あせですが部分的に補色・補修した後

全体の革の下地を整え革に潤いを出す方法で改善しています。

 

工程として

・クリーニングして汚れや脂分をしっかり落とす

・四隅などはげた箇所を部分的に補色・補修

・全体に補修溶剤を浸透させすれを改善し表皮を形成

・仕上げにトップコートのクリアー塗装を行いツヤの調整

　汚れがつきにくくなる防汚効果もあります

となります。

 

持ち手も新しくなり革の補修剤の効果で黒い色もはっきりして

自然なツヤ感になりました。

各所の色はげも目立たなくなり使用感は薄れましたので

気持ちよくお使いいただけるようになったと思います。

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

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