革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

セリーヌ トリオ ショルダーバッグのご紹介です。

経年と長いご使用で角がすれて色がはげており目立つので

修理してほしいとのご依頼です。

Before　

After

Before　

After

Before　裏は体に当たるのですれが目立ちます。

After

Before　下の角はすれて小穴が開いていました。

After

Before

After

Before

After

Before　ショルダーストラップは細く柔らかいラムレザーなので

　　　　　芯材が劣化しています。

After　革そのものを修理してもそう強度はでないので

　　　　ショルダーストラップの長さ調整の穴の間隔約6.5cmの半分を左右

　　　　カットして詰めました。

 

セリーヌのトリオのバッグはよく考えられたデザインだとご依頼を

いただくたびに感じます。

スナップボタンで数の調整ができ三つの収納があるので物が入り

使い勝手がよさそうです。

色もバリエーションがあるのでご依頼もさまざまな色になりますが

やはり多いのは黒やボルドーカラーとなります。

サイズは二種合って小さい方のご依頼でした。

今はもう作られていないようです。

 

状態はといいますと柔らかいラムレザーなので角はすれて色がはげ

小穴も開いており全体の黒い色もあせた感じに見えくたびれた感じになっていました。

 

ショルダーストラップの付根部分がご使用で柔らかくなってコバ樹脂がはがれていました。

元々革が柔らかいので芯材まで傷んでいました。

 

トリオのバッグの修理依頼の内容で多いのは今回と同じように

すれ・色はげ

ストラップ付け根の傷み

となります。

 

お客様は気に入っているので修理ができないか業者を探されたそうで当方のブログを

ご覧になってお問合わせをいただきました。

 

修理ですが

・縫製

・革部の傷みの大きい箇所の部分補色・補修/全体の革部の染め直し

となります。

 

このような場合まず縫製修理を行ってその後革部を行います。

ショルダーの根元の革のコバの樹脂がはがれですが樹脂を再生しても

強度は上がらないので傷んだ部分をカットして詰め再縫製します。

ショルダーストラップの長さ調整の穴の間隔が約6.5cmありますので

縫製を解いて左右約3.5cmほどカットし再縫製します。

使用時の長さは変わりませんので使い心地もそのまま同じとなります。

 

革部の修理ですがトリオのバッグはいい革の質感を維持するために

薄い仕上げとなっており色の膜も薄いように感じます。

そのためその感じがかわらないように修理します。

 

修理の工程として

・クリーニングして汚れを落とし手垢などの染み込んだ脂分を抜く

・四隅の傷んだ箇所に補修溶剤と色を浸透させる

　塗布して乾燥したら軽く研磨して表皮の荒れた感じをならし

　滑らかさを戻します。

・全体も同様に補修溶剤を浸透させてすれを改善し革に潤いを出す下準備

・黒い塗料を塗布して色を均一にする染め直し

　あまり塗料を塗布しすぎると感じが変わる場合があるので

　質感が残せるよう塗布する回数を調整し経過を見ながら進めます。

・仕上げに色止めとツヤの調整のクリアー塗装

となります。

 

補修溶剤の効果で革もしっとりした感じになり

黒い色もはっきりして使用感は薄れました。

気になる箇所は改善できましたのでまた長く使っていただけます。

お客様にも仕上がりをご満足いただくことができました。

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

同じトリオのバッグのボルドーカラーの修理事例

Before

After

Before  色はげの範囲も広いです

After　補修感も残らず目立たなくできました。

Before

After

 

いかがでしょうか。

色はげがあっても革そのものの傷みが少ないと

おおむね目立たなくできます。

修理は早い方が仕上がりよくできます。

傷み始めたら早いうちのご依頼をおすすめいたします。

 

革製品の修理　補修　染め直しなど革のことならお気軽に

革研究所　世田谷店にお問合わせください。

 

東京都世田谷区新町2-17-9

TEL:03-6426-8548

info-setagaya@kawa-kenkyujyo.net

 

ご来店は13-18時で承っております。

定休日:火曜日