革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

レザージャケットのご紹介です。

オフホワイトのレザージャケットですが襟が皮脂で汚れた箇所が

黄ばんでしまい背中にも色がはげた箇所があります。

白系で目立つので修理してきれいにしてほしいとのご依頼をいただきました。

 

Before　

　　　

After　革が補修溶剤の効果で柔らかくなってゴワゴワした感じが治まりました

Before

After　

Before　背中に色はげ箇所が点在していました

ご自身で直そうとこすったようで表皮が削れたようになっています。

 

After　

Before　襟に染み込んだ皮脂が経年して黄ばんでいました

After　目立たなくできました

Before 　袖裏も同様に黄ばんでいました

After

 

イタリアの皮革衣料に特化したGergio Bratoというブランドのもので

革に洗いがかかっていて質感を活かせるよう植物系のベジタブルタンニングという手法で

染色され使い込むほどに革の味わいが出るようなジャケットを得意としているそうです。

 

ジャケットですが白系や薄い色のジャケットは最初の新しいうちはいいのですが

汚れたり黄ばんでくるとどうしても目立ちます。

ご依頼のジャケットは襟や袖の裏側が直接 肌に触れるので皮脂が染み込んでしまい

経年で黄ばんでしまっていました。

背中には何かがついたのをご自身で落とそうとこすられたようで1.2cmの色はげの箇所が

あり表皮がはがれています。

黄ばみは汚れが原因ですので目立つと着用の際人目が気になってしまいますよね。

 

お客様は元のように戻したいと修理できる業者を探され

当方のレザージャケットの染め直しの修理ブログをご覧になって

お問合わせをいただきました。

 

お問合わせの当初は黄ばんだ襟と袖裏・背中の色はげを部分的に修理してほしいとの

ご希望でした。

部分補修ですが可能ではありますが使用された白系の場合

色合わせをしても色の差異は多少出ますので上から塗装をした場合

補修感は残ってしまいます。

 

このような場合補修感を残さないよう補修するためには部分補修をした後

全体の革の下地を整えて同色で染め直しする方法が最善となります。

そのことをご説明してご了承をいただき全体の染め直しの修理を行いました。

 

合わせる色の基準ですがお客様は元はもう少し灰色がかっていたので

その色にしてほしいとのご希望でしたのでポケットの内側・日焼けしていない襟の裏の色が

元色に近くなります。

当方で近似の革のサンプルがありましたのでジャケットと比較した写真を撮ってお送りし

確認いただいて色の基準を決めて進めました。

 

襟の裏との比較

背中の色はげ部分との比較

 

今回は宅配便でのご依頼でしたので連絡方法はメールでのやりとりとなります。

行き違いでご迷惑をおかけできませんのでこのような場合事前の確認をして

相違が出ないようにして修理を進めていきます。

 

修理の工程ですが

・クリーニングして汚れや染み込んだ皮脂をしっかり落とす

　革の仕上げが薄く柔らかいので革を傷めないよう注意しながら進めます。

・非施工面のマスキング処理

　裏地のないタイプでしたので革に直接マスキングテープを貼らなければならず

　テープ跡が残らないよう粘着力の弱いものを使いました。

・革の補修溶剤を浸透させて革質を改善する下処理

・色合わせをして塗料を調合し色を均一にする染め直し

　白系は色合わせがたいへん難しくわずかな調合の違いでも色が変わってしまうので

　試行を繰り返し色を近づけるので時間がかかる作業となります。

・仕上げに色止めとツヤの調整のクリアー塗装

　薄い塗料の膜が一層上に乗るので汚れがつきにくくなります。　

　白系や薄い色には効果的です。

となります。

 

使用された白系なので今回も色合わせに時間がかかりましたがおおむね色も合い

汚れた分を差し引いた色にしましたので少し明るくなってきれいに仕上げることが

できました。

白いジャケットはやっぱりきれいな状態で着たいですよね。

いただいた時は革が硬くなって触るとゴワゴワした感じがありましたが

革の補修剤の効果でしっとりと柔らかくなりました。

ゴワつきも薄れましたので着心地も良くなったと思います。

 

お客様にも仕上がりと革質の改善をたいへん喜んでいただくことができました。

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

修理は傷みが少ない内が仕上がりもよくでき費用を抑えることができます。

修理をご検討の方は早めのご依頼をおすすめいたします。

 

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エナメル素材も対応いたします。

 

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