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革修理ブログ
2024/07/22
【CHANEL バッグ 修理】 シャネル マトラッセ バッグ 乾燥して白くなった古いエナメルバッグの再生
こんにちは
革研究所 世田谷店です。
シャネル マトラッセ エナメル バッグのご紹介です。
40年~50年ほど経ったとても古いエナメルのバッグです。
全体のエナメルのツヤもあせところどころエナメル膜の劣化が進み乾燥して
白く濁ったようになっていました。
このままでは使うことができないので修理して使えるように戻してほしいとの
ご依頼をいただきました。
Before
After
Before
After
Before
After
Before
After
Before 劣化の大きかった箇所 白くなって革も波打ったようになっていました。
After 波打ったような感じは残りますが目立たなくできました。
Before
After
Before 側面は全面白くなっていました。
After
Before こちらにはひび割れもありました。
After ヒビの跡は残りますが目立つことはありません。
Before
After
Before バッグを閉めた状態で長く保管していたのでエナメルの跡がついていました。
After
Before
After
シャネルのマトラッセはシャネルを代表するバッグの一つですので長く作られていて
デザインも不変なので古いバッグのご依頼をいただくことがよくあります。
素材や色・デザインのバリエーションも多いのでご依頼のアイテムも多岐に渡りますが
中でも多いのはやはりオーソドックスな柔らかいラムレザー製の黒のチェーンバッグとなります。
今回ご依頼をいただいたものは相当古いものでお客様によると40‐50年前のものだそうで
お客様はお若い方でしたがお母様がお使いになられていたバッグだそうで
中に購入された時についていたシャネルの古いタグが入っていました。
状態はといいますと内側を見ると使用感は少ないバッグですがエナメル部分は経年と
長く保管していたこともあり全体のツヤがあせ部分的にエナメル膜の劣化が進んだようで
乾燥して白く濁ったようになっていました。
またチェーン部に編み込んである革はエナメル素材でしたが乾燥して硬くなり
ひび割れたり切れた箇所もありました。
お客様は使えるように修理することはできないか業者を探されたそうで当方の古いシャネルの
エナメルバッグの修理ブログをご覧になってお持ちいただきました。
このような状態のバッグの修理ですが革が劣化・乾燥したものは硬くなっていますので
修理でクリーニング時に使う水分やシンナー系の塗料がかかると劣化が進行して
革を傷めてしまい修理できない可能性もあります。
お客様は
●革部の修理
●チェーンや金具の金属パーツの再メッキ
など全体的に修理してほしいとのご希望でした。
通常よくいただく修理の場合で修理可能な物は
バッグ本体の革部の修理
金属パーツの再メッキ
など工程が違う場合は同時進行して納期を短縮できるようにします。
しかし今回のようなものは先に書きましたように革の劣化で修理ができなくなってしまう場合も
ありますのでお客様の内容を説明をして先に革部の修理を行うこととしました。
工程ですが
①革部の修理 エナメル部分 フラップ裏部のラムレザー部分の施工
②金属パーツの再メッキ加工
③チェーン部の革を新しく作成し交換し本体に戻す作業
となりひとつずつ行っていきますので通常より日数のかかる修理となります。
①革部の修理 フラップ裏のラムレザー部分
Before After
●クリーニングしてしっかり汚れを落とす
古いものなので革を傷めないよう慎重に行います。
●非施工面のエナメル部分のマスキング処理
●革の溶剤を浸透させてす・革質を改善する
●黒い顔料(油性)で色を均一にする染め直し
●色止め・ツヤの調整のクリアー塗装
となります。
続けてエナメル部の施工をします。
クリーニング後
●白くなった部分を研磨して乾燥・劣化した箇所を落としていきます。
あまり研磨すると革の素地を傷めるのである程度までとなります。
●非施工面のマスキング処理
●塗料の密着性を上げるための溶剤を塗布して塗料の密着性を上げる下処理
●黒い塗料を塗布して色を均一にする染め直し
●エナメル施工
となります。
バッグは立体的なのでエナメルのツヤ感や厚みが均一になるよう
塗布後確認しながら進めます。
エナメル施工はやり直しの効かない作業なので毎回緊張しますが
ツヤ感も上がりきれいに仕上げることができました。
エナメル施工が無事終了できましたのでお客様に経過報告をし次の
②金属パーツの再メッキ加工
に移ります。
再メッキ加工ですがシャネルのバッグのパーツはネジで外すことができますので
再メッキ加工がしやすいです。
今回はゴールドの再メッキとなりますがゴールドの場合
14金 18金 24金と種類がありますがシャネルのパーツの場合通常は
18金 24金となりますが今回は24金の仕上げを行いました。
Before 再メッキ加工に当たって研磨してキズをならします。
深いキズなど研磨しきれないものは多少残りますがおおむね目立たなくできます。
After
Before
After
再メッキ加工を行うと新品時と同じような状態まで戻すことができ
全体の仕上がりをよくできますので古いものなどの再生をされたい場合にはおすすめです。
再メッキ加工が終了するとチェーン部の革の作成・組み込みを行います。
Before
After
After ついていた元のものは乾燥してひび割れており再利用はできない状態でした。
After
革ですが同じようにエナメルの革でもできますがチェーンに戻す際すれてキズが入るので
ツヤありの丈夫な牛革を使用しました。
ツヤもかなりありますのでバッグにも合い雰囲気を損ねることはありません。
バッグ本体の修理・エナメル施工
再メッキ加工
チェーン部の革の作成
が終わると金属パーツをバッグに戻してようやく完成となります。
いかがでしょうか。
これまでいただいた劣化したエナメルバッグの修理の中で状態もよくないほうでしたが
手を入れられる部分はすべて修理しましたのできれいに仕上がり使用感は払拭できました。
使えなくなってしまったバッグですが気分も新たにお使いいただけます。
お客様にも新品のようになったとたいへんご満足をいただきました。
長らくお待ちいただきましたがご依頼をいただきありがとうございました。
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