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革修理ブログ
2024/10/24
【ゴヤール バッグ 修理】 サンルイ トートバッグ 青 切れかかった持ち手の作り直し 角に開いた穴の修理
こんにちは
革研究所 世田谷店です。
ゴヤール サンルイ トートバッグのご紹介です。
お母様から譲り受けられたそうですが長年のご使用で持ち手の付根が傷んで亀裂があり
切れかかっていました。
四隅の角もすれて穴が開いおり広がってきているので使えるように
修理してほしいとのご依頼をいただきました。
Before
After
Before
Before 大型のバッグで物もたくさん入るので重くなって負荷のかかる根元は亀裂が入っていました。
こうなると革そのものを直しても強度は出ないので新しい革で作り直しになります。
After 近似の色の革を使用して作成します。
多少の色の差異は出ますが交換した感じは出ません。
After
Before バッグ口の縁巻き革も同様にすれて色がはげ重みでクセもついてました。
After 縁巻き革も新しい革に交換しました。
持ち手・縁巻き革が変わると色の統一ができるので差異は目立たなくなります。
After 比較しても差異はわずかです。
Before 角は重みですれるので穴が開いていました。
After 修理は裏から革を当てて接着し表から樹脂で埋める方法です。
多少の色や感じの違いは出ますが目立つ範囲ではありません。
Before
After
Before
After 樹脂コーティング部分は汚れていましたのでクリーニングしました。
汚れが取れてパターンがはっきりしました。
仕上げに汚れが付きにくくなるよう防汚のクリアー塗装をしています。
ツヤ感も自然で落ち着いた感じになります。
ゴヤールのトートバッグは人気があり色やサイズ・仕様のバリエーションが多いので
街や電車の中でお使いの方をよくお見かけします。
カジュアルに使え物も入れやすくたくさん入るので使い勝手がいいのだと思います。
修理のご依頼も多く年間を通じてさまざまな色やデザインのものをいただきますが
一番よくいただくのは大型の黒いサンルイのトートバッグになります。
多い修理の内容は
持ち手の難
●コバ樹脂のはがれ・ベタつき
●革が傷んで切れかかっている・切れてしまった
樹脂コーティング部分の難
●四隅に穴が開いてしまった
●持ち手付け根の脇の重みによるすれや穴開き
などがよくあるご依頼の修理内容です。
以前は持ち手の樹脂が劣化し溶けたようになって洋服についてしまうので
修理してほしいとの内容が多かったのですが最近では樹脂のはがれの修理よりも
経年とご使用で持ち手が傷んでしまい修理してほしいご依頼の方が増えてきました。
樹脂のはがれについては改善されてきたようにも感じています。
四隅の穴開きの修理ですが
●一センチ未満の小穴
●それ以上の大きな穴
と状態によって修理の方法が違います。
小さい穴は
開いた穴を内側につまんで見えなくなる箇所の裏側からミシン縫製して目立たなくする方法が
ありますがつまんだ分「ひきつった」感じが残ります。
当方では小さい穴の場合は裏に革を当てて接着し表から樹脂で埋めて目立たなくする方法で
修理をしています。
角はピンポイントですれて穴が開きます。
樹脂は固まるとプラスチックのように硬くなるので「当たる・すれる」が
あっても摩耗しにくくなるメリットがあります。
大きい穴が開いて樹脂で埋めることができない状態になったものは
半円形の革を表から当てて縫製しカバーする方法となります。
革当て修理は一番強度が取れますが「革当て=傷みを修理しました」となるようで
ご依頼の方から「革当て縫製」ではなくできるだけ補修感が出ないようにしてほしいとの
修理方法をお願いされることが多いです。
ブランド品ですので修理感が残るのはやはり避けたいと思います。
今回ご依頼をいただいたバッグはお母様から譲り受けられたバッグだそうで
使用感もあり持ち手が傷んで四隅全箇所に穴が開いていました。
メーカーに修理のご相談をされたそうですが予算を超える金額だったそうで
修理できる業者を探され当方のゴヤールの修理ブログをご覧になってお問合わせをいただき
お持ちくださいました。
修理のご希望は
●持ち手の交換
●四隅の穴開きの修理
でしたので修理内容・方法をお伝えしご依頼をいただきましたが
樹脂コーティング部分が大分汚れて黒ずんだ感じになっていましたので
クリーニングをご提案して了承をいただき合わせて行いました。
【持ち手の交換】
オリジナルは薄い革の間に芯材を挟んで左右をステッチ縫製してあります。
特徴として持つ部分に一番「厚み」があり根元の部分が一番「薄く」なっています。
芯材は経年やご使用で傷んでいくので劣化がある程度以上になると表の革まで影響して
革に亀裂が入ったり進行すると切れてしまいます。
修理では持ち手の厚みの落差を再現できず厚みのある革を二枚貼り合わせて
左右をステッチ縫製し革の裁断面を「コバ仕上げ」する方法になります。
そのため厚みは均一になりますが見た目に大きな違いは出ません。
メリットとして丈夫な牛革を使用しますので耐久性もありウィークポイントの
根元の「最細部」がオリジナルの厚みより厚くなるので重みがかかり傷みやすい箇所に
強度が確保できます。
黒以外 近い色の革を調達します。
多少の色の差異は出ますが大きな差にはなりません。
今回のように縁巻きの革までいっしょに交換すると革部は同じ色になり
統一感は取れますので問題ありません。
作成した持ち手
いかがでしょうか。
十分な強度が取れましたので気になることなく使っていただけます。
【樹脂コーティング部分のクリーニング】
クリーニングですが洋服のように丸洗いではなくクリーナー液を使って汚れを浮かすように落とします。
長年使っているとどうしても汚れますので汚れが落ちるとパターンがはっきりして
ベタつきなども治まります。
仕上げにトップコート施工(クリアー塗装)しますので塗料の薄い膜が一層でき
汚れが付きにくくなる効果もあります。
またテカリなどは治まり自然なツヤ感となります。
ご依頼のバッグも相当汚れていましたのでパターンがすっきりしました。
●持ち手交換
●四隅の穴補修
●クリーニング
と手を入れられる箇所は修理しましたので気になる点は改善できました。
革も新しくなりましたのこれからも長く使っていただけます。
お客様にも仕上がりをたいへん喜んでいただくことができました。
長らくお待ちいただきましたがご依頼をいただきありがとうございました。
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