革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

ゴヤール サンルイ トートバッグのご紹介です。

白いバッグですが長年のご使用で持ち手の革の色がはげて黒ずんだ感じになっていました。

樹脂コーティングも汚れて黄ばんだ色になって使用感があります。

全体をきれいにして長く使えるようにしてほしいとのご依頼をいただきました。

 

Before　　

  　

After　　

After　サイズ・仕様は合わせて作成します。

After　新しい持ち手と比較するとオリジナルは相当汚れていたのがよく分かります。

After　傷みやすい持ち手の根元はオリジナルより厚みが出るので強度は上がります。

  

After

After

　　　

After　

After バッグ口の縁巻き革も新しい革に交換しました。

 

ゴヤールのサンルイのバッグは色やサイズのバリエーションがたくさんあり人気のあるバッグなので

年間を通じて修理のご依頼をよくいただきます。

デザインがシンプルで使いやすいので年齢層も幅広く　複数お持ちの方も多いようで

色違いのバッグの修理を同じ方からいただくことも少なくありません。

色はやはり一般的な黒い色が多いですが白もよくいただく色となります。

 

ご依頼のバッグは長年使ってこられ持ち手の色がはげ色も黒ずんだ感じになっていました。

持ち手によくある根元の傷みはそう大きくはありませんでした。

 

このような持ち手の状態の場合ですが

●今の持ち手を元の白い色で染め直し

●新しい革で作成・交換

の二つとなります。

 

持ち手の色はげの修理ですが革の下地を補修して同色で染め直しする方法で

よく修理をしますが白や薄いベージュ系などの場合 持つ部分なのでどうしてもご使用で汚れていきます。

 

また重みで負荷がかかりすれやすい箇所ですので上からの塗装となる染め直しでは

ご使用でまた同じようになっていきます。

 

持ち手の作成・交換は新しい革になりますので耐久性・強度は上がりますが

費用は染め直しよりもかかる内容となります。

 

お客様に修理方法と仕上がり・費用感を先にご説明しますが長く使いたいとのことで

作成・交換をご希望になり修理を進めました。

 

合わせて

●バッグ口の縁巻き革の交換

●樹脂コーティング部分のクリーニング

●四隅のすれた箇所の補強

のご希望があり行いました。

 

【持ち手の作成・交換】

オリジナルは薄い革の間に芯材を挟んで上からコバ面を樹脂仕上げしてあります。

形状は持つ部分が一番厚く根元にいくにつれ薄くなって根元が最薄の厚みになっています。

修理でその落差のある厚みの再現はできないので均一の厚みになります。

 

使用する革は丈夫な牛革を使います。

仕様は芯材を挟む方法ではなく厚みのある革二枚をステッチ縫製して

同じようにコバ面を樹脂仕上げします。

 

見た目は多少変わりますが目立つことはなくメリットとして持ち手で一番傷みやすい根元が

オリジナルより厚みがあり芯材のように劣化することがありません。

革ですのでご使用で柔らかくはなっていきますが丈夫さ・耐久性は向上するので長く使うことができます。

 

今回縁巻き革も新しい革に交換しましたので使用感は大分薄れました。

 

【樹脂コーティング部分のクリーニング】

クリーニングの方法は洋服のように丸洗いではなくクリーナー液を使ってブラッシングし

汚れを少しずつ浮かすようにして落としていきます。

長く使われたものですと結構汚れていますので汚れが落ちるとパターンがはっきりして

ベタつきも改善できます。

クリーニングした後クリアー塗装を全体に行います。

塗料の薄い膜が一層できるので汚れが付きにくくなる「防汚」の効果があります。

上記の施工で汚れも落ち自然なツヤ感になりました。

 

Before

After

 

【四隅のすれ・穴開きの修理】

ゴヤールのバッグの四隅は角ばっているのでピンポイントですれます。

小さく開いた穴だと裏に薄い革を当てて接着して強度を出し表から樹脂で埋める方法となります。

 

樹脂は元は液状ですが固まるとプラスチックのように硬くなります。

ゴヤールのパターンの再現はできませんが目立つことはなく

当たる角が硬くなるのですれても傷みにくくなります。

開いた穴の箇所を内側に巻き込んでつまむように縫製する修理のような形の変化はないので

見た目も変わることはありません。

 

Before

After 今回は白いバッグでしたが汚れと経年で黄ばんだ色になっていました。

　　　　ご使用でまた汚れていくこともありその色に合わせず白い色の樹脂で埋めました。

　　　　見えにくい部分ですので目立つことはありません。

 

白い色や薄い色の革製品は新しいうちはいいのですが経年やご使用で汚れていくと

どうしても使用感が出てしまいます。

白は特にそうですがきれいな状態で使いたいですよね。

 

修理で革も新しくなり汚れも落ちましたので以前のように気にならず

お使いいただけるようになりました。

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

今回黒のトートバッグの四隅の穴開き補修のご依頼もいただきました。

こちらは穴が大きく複数開いた箇所もありました。

Before

After

Before

After

 

黒ですと穴が多少大きくても目立つことはありません。

硬い樹脂ですのですれても大丈夫です。 

 

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