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2025/05/25

【COACH バッグ 修理】 コーチ ショルダーバッグ 色はげの目立つ古いバッグの染め直し ファスナー引き手 交換

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

コーチ ショルダー バッグのご紹介です。

素材は柔らかい「グラブタンレザー」と呼ばれる

厚みがありながらしなやかで柔らかさもある質のいい革です。

長年使ってこられたそうでご使用で傷んだ縁巻きの革を以前交換したそうですが

バッグ本体がすれて色がはげ下地の白い部分が出た状態でした。

気に入っているのではげた箇所を目立たなくしてきれいにしてほしいとのご依頼をいただきました。

合わせて切れてしまったファスナー引き手の作成・交換をしました。

 

Before 太陽光の下で見ると傷んだ状態がよく分かります。

Before  ふくらんだ部分は表皮がけずれ革の下地が出て荒れた感じになっていました。

     外周の縁巻き革は傷んでしまい以前メーカーで交換してもらったそうで問題ありません。

Before    

Before  バッグ口は開け閉めで縁巻き革が傷んで穴が開いていました。

      さすがにこの状態になると色が薄いということもあり人目が気になってしまいます。

Before

After  経年で日焼けもあり色が抜けていたのでバッグ内側にあった元の色に合わせました。

Before

After

Before

After 表皮が削れた箇所は荒れた感じが多少残りますが目立たなくなりました。

Before

After

Before  バッグ口は物の出し入れでついたキズが目立ちます。

After

After  色はげは目立たなくなり使用感は薄れました。

 

コーチはアメリカのバッグを中心としたブランドで有名ですが1980年代頃の「オールドコーチ」と

呼ばれるシンプルなデザインのバッグになります。

現行品のラインとは違った印象でその年代に作られたバッグは今でも人気が高く

専門に取り扱う業者もあると以前お客様から伺ったことがあります。

 

今回ご依頼をいただいたバッグもお客様がデザインや革の風合いに一目ぼれして購入され

ずっと使ってきたそうです。

 

使われている「グラブタンレザー」は厚みもある丈夫な素材ですが長年の使用で

外周のパイピングが傷んでしまい以前メーカーで修理されオリジナルの革に合うような

新しい革でパイピング交換してもらったそうです。

 

その後バッグ本体の各所が傷んで色もはげ目立ってきたので修理しようと業者を探されたそうで

革研究所のホームページをご覧になってお問合わせをいただきました。

 

修理のご希望は

①全体のキズを修理して目立たなくする染め直し

②バッグ口に開いた穴の修理

③切れてしまったファスナー引き手を新しく作ってほしい

との内容でご依頼をいただきました。

修理は最初に②と③の縫製を行ってから①の染め直しとなります。

 

②の修理ですが

Before 縁巻きの革がすれて穴が横長に開いていました。

     このような状態になると革そのものを直すことはできません。

方法として傷んだ箇所の革を部分的に新しい革に交換して縫製し直します。

最後に染め直しをするので色が薄い・仕上げの薄い革で交換しました。

After 染め直し後

色は同一の一色になるので補修した感じは残らず目立たなくできました。

 

③ ファスナー引き手の作成・交換

   左が新しい引き手です。

 

 

引き手は開封するたびに「触る・すれやすい」こともあり染め直しせず

合うような色のもので作成のみとしました。

丈夫な硬めの牛革で作成しましたので開封に問題なく耐久性もあるので長く使えます。

 

②③の縫製が終わると染め直し作業に移ります。

工程ですが

●クリーニングして汚れを落とし手垢など染み込んだ脂分を抜く脱脂処理

●表面を軽く研磨して塗料の密着性上げる下処理

●非施工面のマスキング処理

●傷みの大きい角やふくらんだ箇所の部分補修

 補修溶剤を浸透させ乾燥後研磨して荒れた感じを抑え周りになじむようにします。

●全体も同様に革の下地を補修しすれ・革質を改善する下準備

●色合わせをして塗料を調合し色を均一にする染め直し

●仕上げに色止めとツヤ感の調整のためのクリアー塗装

となります。

 

色合わせですが長年のご使用で色があせていましたのでバッグ内側にある元の色に合わせました。

そのため明るめ・濃い色となっていますがおおむね色も合いましたので

元の感じに戻すことができました。

 

縫製修理・染め直しで傷んだ箇所は目立たなくなり使用感が大きかったバッグですが

その感じを払拭できました。

気になる点は改善できましたので気分も新たにお使いいただけます。

お客様にも仕上がりをご覧になってたいへん喜んでいただくことができました。

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

修理は傷みが少ないほど補修感を少なくできますので気になってきたら

早めのご依頼をお勧めいたします。

 

バッグ  かばん 財布 靴 革ジャン 革衣類など革製品の

修理 補修 染め直し 縫製やファスナー交換を承っています。

エナメル素材も対応いたします。

 

革のことなら

革研究所 世田谷店にお問合わせください。

 

東京都世田谷区新町2-17-9

TEL:03-6426-8548

info-setagaya@kawa-kenkyujyo.net

 

ご来店は13-18時で承っております。

事前にご都合を連絡していただけますようお願いいたします。

定休日:火曜日

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店舗情報

革研究所 世田谷店

代表者 酒井 大亮
所在地 〒154-0014 東京都世田谷区新町2-17-9
※ご来店の際は事前にご連絡下さい。
TEL 03-6426-8548

対応エリア
東京都世田谷区近隣エリア

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