革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店
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革修理ブログ
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2025/07/16
【Louis Vuitton バッグ 修理】ルイ ヴィトン ダミエ 色はげ・色あせ くたびれたビジネスバッグの再生
こんにちは
革研究所 世田谷店です。
ルイ ヴィトン ダミエ ビジネスバッグのご紹介です。
素材は柔らかいカーフレザーに型押しをしたダミエ柄になります。
経年と長いご使用で四隅や角の色がはげ全体の色のトーンもあせており使用感がありました。
特に持ち手の傷みが大きく持つ部分のコバ樹脂が欠損して革に穴が開いた箇所もあり
修理してきれいにしてほしいとのご依頼をいただきました。
Before
Before
Before 革がすれて穴が開いた箇所もありました。
Before コバ樹脂がなくなり芯材が出ていました。
Before 柔らかい革なのでふくらんだ部分は色がはげています。
バッグが大きいので重くなりふくらんだ部分は傷みやすいです。
ルイ ヴィトンのダミエの「アンフィニ」というシリーズのレザーバッグになります。
ダミエの樹脂コーティングされたバッグや財布の修理のご依頼をいただいたことがありますが
初めてのレザー仕様になります。
素材はキメの細かいカーフレザーに型押しをされたものですが色が一色なので
ブランド感が控えめな印象があります。
状態はといいますと長いご使用で使い込まれた感じが出ており色もあせていました。
ビジネスバッグですのでこの状態だとお仕事で使うのには人目にも触れるのではばかられます。
ブランド品だと分かるものはいい状態で使いたいですよね。
お客様はまだ使えるので修理しようと業者を探され当方のルイ ヴィトンのバッグの修理ブログを
ご覧になってお問合わせをいただきました。
修理は全体のすれ・色はげを目立たなくしてほしいご希望でしたが持ち手の傷みが大きく
革自体も劣化して弱っていました。
このような状態になるとそのものを直しても強度は上がらず劣化は進行してしまいますので
今後の使用を考えると新しい革で作成して交換となりますが持ち手を一から作るので
費用はかかる内容となります。
お客様に状態を見て交換をご提案しましたが費用を抑えたいとのことでしたので
はがれた箇所を接着＋コバ樹脂の再生で修理を行いました。
バッグ本体ですが四隅や角などの傷んだ箇所を部分補修してから全体を染め直しとなりますが
注意点として
①ダミエの型押しは凸と凹の色が若干違います。その色の差異で立体的に見え深い印象になりますが
修理ではその再現はできず一色なるので見える印象が多少変わる
②色は黒ですがややグレーがかっており色合わせをしますが完全な同一色はできないので
多少の差異は出る
上記を先にお客様に説明してご了承をいただき進めました。
修理は先に持ち手の修理を行います。
持つ部分のコバ面ですがコバ樹脂がはがれた状態で長く使われた状態で芯材もほぐれたように
なっていたので接着して形を整えた後コバ樹脂を再生しました。
樹脂は元は液状なので一回では厚みが出ません。
塗布と乾燥を繰り返しある程度厚みがでたら研磨して形を整えます。
時間がかかる作業となりますが荒れた面を使える状態まで戻すことができました。
Before
After
After
持ち手の部分補修が終わると全体の染め直しを行います。
工程ですが
●クリーニングして汚れを落とし手垢などの皮脂を抜く脱脂処理
持ち手が一番汚れていますが革が弱っているので傷めないよう注意して行いました。
●表面を軽く研磨して塗料の密着性を上げる下処理
ダミエの型押し部分は凹の部分があるのでスポンジペーパーを使い奥まで研磨するようにします。
●非施工面のマスキング処理
●四隅や角などの部分補修
補修溶剤を浸透させ乾燥後軽く研磨して周りになじむようにします。
●全体も同様に補修溶剤を浸透させ すれ・革質を改善する下準備
●色合わせをして塗料を調合し色を均一にする染め直し
●仕上げに色止めとツヤ感の調整のクリアー塗装
となります。
Before
After
Before
After
Before
After 革が荒れた感じは残りますが目立たなくできました。
Before
After
Before
After
色合わせですが内側のヴィトンのロゴの革の部分に元の色が残っていたのでその色に合わせました。
おおむね色も合いましたので全体の印象がさほど変わっていません。
強かった使用感は薄れましたので気分も新たにお使いいただけます。
お客様にも仕上がりを喜んでいただくことができました。
ご依頼をいただきありがとうございました。
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