革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

ディオール カナージュ エナメル財布のご紹介です。

素材はカーフレザーにエナメル加工したもので「ロータス ウォレット」という名称の財布です。

 

コンパクトですが収納力もありカードフォルダー・小銭入れもついた使い勝手のよい財布で

ディオールの財布の中でも人気があるそうで当方でよく修理のご依頼をいただく財布になります。

 

多い修理内容は

●エナメルへの色移り

●ご使用による汚れの染み込み

となりその修理事例のご紹介をいたします。

 

青系グレーの財布

Before　　

Before

　　　　

Before　裏面に茶系の濃い色移りがありました。

Before　表面フラップにも同じ色が転写していました。

　

 

エナメル素材への色移りですがお客様から

●クリーニングしてほしい

●染み抜きして落としてほしい

との内容でご相談を受けますがエナメル素材の場合移ってしまった色はエナメル膜あるいは下の層に

染み込んでしまっているのでクリーニングや染み抜きでは改善することができません。

 

可能な方法は箇所が

●小さくても

●移った色が薄くても

同色で染め直しをした後エナメル施工となります。

 

ディオールのロータスウォレットのタイプは小さくコンパクトですが通常の大きさの財布と同様の

複雑な作りですので時間のかかる修理内容となります。

 

施工ですが上から塗装して色移りを覆い隠す方法になります。

 

工程ですが

●クリーニングして汚れを落とす

 

●エナメル部分を軽く研磨して塗料の密着性を上げる下準備

　カナージュのタイプはステッチ糸が多いので糸を傷めないよう注意を払って行います。

 

●非施工面のマスキング処理

　収納部分が多くエナメルとプレーンな革が縫い合わさっているので滲まないようテープを

　貼っていきますが箇所が多いのでこちらも時間がかかります。

 

●塗料の密着性を上げるよう溶剤を塗布する

 

●色合わせをして塗料を調合し色を均一にする染め直し

　微妙な色合いで薄い色の場合の色合わせはたいへん難しく試行を繰り返し

　納得のいく色が出せるまで苦心します。

 

●エナメル施工

となります。

 

Before　　　

　　

After

Before

After

Before　　

After 　

　　

Before

After

Before

After　  エナメルのツヤ感も上がりました。

 

薄い色のエナメル部分に濃い色の色移りがある場合 薄い色で塗装すると覆い隠すことが

できず跡がうっすら残ってしまうことがありますが分からないレベルまでにできました。

おおむね色も合いましたのでオリジナルの感じを維持でききれいに仕上がりました。

 

同じデザインでもう一点色移りはごくわずかですがご使用ですれる・当たる部分が汚れて

変色した財布の施工を行いました。

 

Before 　淡い水色系のきれいな色の財布でした。

After

Before　キルティングで盛り上がった部分の色が汚れた感じになっていました。

After

Before

After

Before　折れ曲がり部分は濃い色が染み込んでいました。

After

Before

After

内側のプレーンな革の部分との色も合いました。

 

薄い色や白系のエナメル素材はご使用で汚れると目立ち使用感がでるので気になってしまいます。

淡い色や白系の財布はきれいな状態で使いたいですよね。

こちらもおおむね色が合い色も均一になり変色した部分を目立たなくできました。

 

どちらのお客様にも仕上がりをたいへん喜んでいただくことができました。

ご依頼をいただきありがとうございました。

　

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エナメル素材も対応いたします。

 

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