革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

グッチ シマレザー 三つ折り財布のご紹介です。

 

素材はGGマークの型押しがされたキメの細かいカーフレザーです。

深いボルドー系の色がきれいな財布で一見して状態はいいのですが

角や折れ曲がり部分がすれて穴が開いた箇所があります。

 

気に入っており長く使いたいので傷んだ部分を修理して

きれいにしてほしいとのご依頼をいただきました。

 

Before　

Before　　

Before　

Before

Before  膨らんだ部分はすれて色がはげていました。

Before　角は小さいですが革が欠損しはじめていました。

 

グッチのGGマークを型押しした「シマ」レザーですがシマは最上級を示す

イタリア語だそうで質の高い革にエンボス加工をしており凸と凹の色がわずかに違うので

その濃淡で深い陰影になり高級感を感じます。

 

修理でもシマレザーのバッグや財布のご依頼をいただきますが

今回はボルドー系の財布になります。

 

シマレザーは丈夫な革ですが財布で傷みやすい角や折れ曲がり部分はヘリ巻き革で

保護されていますが長く使用していくと薄い革なのでどうしてもすれてしまいます。

 

ご依頼の財布も本体に傷みは少ないのですがすれる箇所は傷んで革が欠損し穴が

開いたところもありました。

 

お客様は傷みが進む前に修理しようと業者を探されたそうで当方のグッチの財布の

修理ブログをご覧になってお問い合わせをいただきお持ちくださいました。

 

修理のご希望は

①　傷んだ角の修理

②　色はげの箇所を目立たなくしてほしい

③　クリーニング　革の保湿ケア

となります。

 

①の修理ですが革が欠損して穴が開いた場合

 

●樹脂で埋めて形を整える

●部分的に革を巻いて縫製し覆い隠すとともに強度を上げる

 

がありますが角の多くは傷んでおり樹脂で埋めてもそう長くはもたず

部分的に革を巻く方法では「補修感が出る・箇所が多いと費用がかかる」

などがあります。

 

そのためこのような場合 外周全体を革で巻いて縫製すれば

オリジナルとは多少変わってしまいますが全体に巻くので規則性があり

大きく目立つことはありません。

 

部分・あるいは全周の革巻きの場合の注意点として合うような色・感じの革を

使いますが多少の色や風合い・ツヤ感の違いはでます。

先にご了承をいただき承っています。

 

お客様に修理方法と仕上がり感・費用を説明しましたが長く使いたいのでということで

全周に革を巻いて縫製する方法でご依頼をいただきました。

 

修理は先に縫製修理を行いその後革部の補修を行います。

 

革の部分ですが傷みも少なく色はげの箇所はありましたが軽微でしたので

全体を染め直しする方法ではなく部分的な補色のみとしてオリジナルの色を残し

クリーニングして革の補修溶剤を浸透させ「すれ・革質」を改善させることとしました。

 

Before

After  外周に巻いた革も色が合いましたので雰囲気を損ねていません。

Before

After  

Before

After

Before

After

Before　折れ曲がり部分はすれて横上に革が欠損し始めていました。

After

Before

After フラップも革巻きしました。開け閉めで傷む箇所なのでこれなら安心です。

Before

After　色はげの箇所は補色しています。

Before  ホックの受けのピンが片側外れており財布が閉まりませんでした。

After　汎用品になりますがホックを新しいものに交換しました。

After

After

 

革巻き縫製・ホック交換・革部

と手を入れられる箇所は全部修理しましたので気になる点は改善できました。

巻いた革の色もおおむね色は合いましたので感じはさほど変わっていません。

 

お客様にも仕上がりをご覧いただきたいへん喜んでいただくことができました。

縫製・革部の修理と長らくお待ちいただきましたが

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

バッグ  かばん　財布　靴　革ジャン　革衣類など革製品の

修理　補修　染め直し　縫製やファスナー交換を承っています。

エナメル素材も対応いたします。

 

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