革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

アイグナー バッグのご紹介です。

お母様から譲り受けられた古いバッグだそうです。

内張りの合皮が劣化してポロポロはがれてきて新しい生地に交換してほしいとのご依頼です。

合わせて革の部分もすれ・小キズがあり経年でツヤもあせ古ぼけた感じがあるので

全体を染め直ししました。

 

Before　全体にテカリが出て使用感がありました。

After

Before 

After

Before　　

After　

Before

After

Before 

After

Before 

After

Before

After　

Before 元からあった縫製時の不備ですき間あり

After　内張り交換時に修正しました

 

アイグナーはドイツの革製品のブランドです。

ご依頼のバッグは古いものですが大きな傷みもなく大切に使われていたことが

分かるバッグでした。

素材はカーフレザーで表面に質感を出すクリアーな仕上げが

されているのですが古くなると膜が劣化してしまうので

どうしてもくすんだ感じになってしまいます。

 

内側は素材が合皮ですと経年で劣化していきますが合皮素材は

直すことができませんのでこのような場合 新しい生地へ交換となります。

 

修理の工程としてまず生地の交換を行います。

使用する生地はバッグや財布などに適したシャンタン生地を使用します。

色のバリエーションはあるので近い色合いのものを選択できますが

黒など汚れが目立たない違う色へも変更が可能です。

 

色のサンプル

サンプルで合う色をお客様にご案内し決めていただきます。

今回は同じ色合いのゴールドにしています。

 

内張りの交換ですがことばで言うと簡単ですが

たいへん手間のかかる修理で工程として

・革の縫い合わせ部分のコバ樹脂をはがす

・縫製を解いて部品ごとにする

・生地の交換

　ポケットなどある場合 同じデザインで作成　

　今回はファスナー付きポケットがあり

　元のファスナーの移植が必要でした。

・生地交換後 再縫製して組み立て直し

・元コバ樹脂のあった箇所の樹脂の再生

となります。

 

劣化した合皮が変わると使用感も大きく薄れ

新しい生地なので気持ちよくお使いいただけます。

 

生地の交換が終わったら革部の修理・染め直しとなります。

カーフレザーで表面が平滑でツヤのある仕上げの場合

注意点として

古いもので塗装膜が劣化している場合軽く研磨して

古い膜・小キズをならし塗料の密着性を高める下地処理を行います。

修理は塗装になるので同じようなツヤありの感じまでにはできず

ツヤ感は下がります。

＊コードバンなどの革も同様です。

 

今回もご依頼時に先にご説明をして仕上がり感をイメージして

いただき進めるようにしました。

 

同じような事例で古いグッチのバッグの修理の

写真をご覧いただきました。

 

Before

After

Before

After

 

修理の工程は

・クリーニング・脱脂を行い汚れを落とす

・研磨して下地処理

・補修溶剤を浸透させ革に潤いを出す

・塗料で染め直しして色を均一にする

・色止め・ツヤの調整のトップコート施工

　防汚も兼ねます

となります。

色あせ・小キズはありましたが状態・革質もよかったので

補修剤の効果もよく黒い色もはっきりしてきれいにできました。

使用感は大分薄れましたので気分も新たに使っていただけます。

 

お客様にも仕上がりにたいへん満足しましたと

うれしいお言葉をいただきました。

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

バッグ・カバン・財布・革衣類・革靴など革製品の

修理　補修　染め直し　縫製やファスナー交換を承っています。

エナメル素材も対応いたします。

 

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