革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

銀座 ヨシノヤ ロング ブーツのご紹介です。

柔らかいラムレザーのロングブーツです。

ご使用でぶつけてしまいつま先と側面の革が削れて穴が開いたそうで目立つので

ご自分で市販の補修剤を使って簡易的に直されたそうです。

思うほどきれいはできずお気に入りのブーツで長く履きたいので

修理してほしいとお持ちいただきました。

 

Before 　

After　

Before　表皮が削れて段差ができていました。

After　樹脂で埋めて形を整えました。

Before　ソールに近い箇所にも穴が開いていました。

After

Before

After

Before　お客様からいただいた写真

After

 

お客様は当方のサルトルのブーツ修理のブログをご覧になって

ご自分のブーツも同じように修理したいとお問合わせをいただきました。

 

ご覧になったサルトルのブーツの修理事例

Before

After

Before  つま先の小キズ　色ムラ感

After

 

海外に在住の方で日本に一時帰国され滞在する一ヶ月の間に

修理してほしいとのご依頼でした。

そのため期間も限られるのでお持ちいただく事前に修理内容や仕上がり感を先にご説明して

行き違いのないよう進めました。

 

とても柔らかい銀座ヨシノヤのラムレザー製のブーツです。

使用感は多少ありますが傷んだ箇所以外は問題ありませんでしたが

つまずいてつま先を石の地面でこすってしまったそうで革が削れて大きな穴が開いていました。

 

目立つ大きさなので市販の革の補修剤を使って補色されたそうですが

一般的なこげ茶なので色もおおむね合っていましたが削れた段差は残っており

気になるのでちゃんと直されたいとのご希望です。

 

このような状態の場合の修理の方法ですが

段差が少なければ補色・補修を行いますが削れて欠損した箇所は深く落差もかなりあります。

また範囲も広く丸みもあるため樹脂系の溶剤で埋めて目立たなくする方法で修理を行いました。

 

樹脂で埋める注意点として

・削れた表皮の再生はできずラムレザーですので革に

　微小な穴の特徴があり樹脂の表面との差異が出る

 

・黒ですと色の差異は出ませんが部分補修の場合

　色合わせをしますが多少の差異は出ますので

　目立たなくはなっても補修感が残る場合がある

 

・樹脂で埋める箇所と埋めない箇所の境目など黒の場合

　ペーパーで多少研磨して段差を少なくできますが

　こげ茶なので非施工面は研磨ができず補修跡が分かりやすい

となります。

 

総じて目立たなくはなりますが無くすことはできず多少の修理感は残りますので

先にご説明をしてご了承をいただき進めました。

 

樹脂ですが元は液状なので一回では形にならず塗布・乾燥を繰り返して少しずつ積層していきます。

途中の経過では形を整えるため研磨ができますが最終の工程では磨くとツヤがなくなるので

研磨ができず形がうまく整い平滑にできるまで慎重に行います。

色合わせもピンポイントですのでわずかな差異でも補修跡が残るので同様です。

 

小指ほどの穴ですので非施工面を傷めないように気を使い時間もかかりましたが

色も合い樹脂の部分と革の部分の感じの違いは多少出ましたが気にならない程度で

おおむね目立たなくできました。

さほど気にならず履くことができるようになったと思います。

 

海外からお問合わせをいただき日本に到着後ご帰省前にお品物をわざわざお持ち下さいました。

ご遠方より依頼をいただきありがとうございました。

 

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