革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

ゴヤール アルトワ トートバッグのご紹介です。

10年近くご使用のバッグだそうですが持ち手のコバ樹脂が劣化して

ベタつき四隅の革も色がはげて目立つので修理してほしいとのご依頼です。

 

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After　表皮が荒れた感じは残りますが目立たなくできました

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After

 

ゴヤールのサンルイ トートバッグの修理を多くいただきますが

こちらはサンルイではなく「アルトワ」というシリーズだそうで初めて拝見しました。

 

見た目はサンルイと同じように見えますが

・本体の樹脂コーティング部分がサンルイより厚く硬い

・バッグ内側上部にファスナーがつく

・四隅に丈夫な革が縫製されている

などの違いがあるそうです。

樹脂コーティング部分を触ってみると普段よくご依頼をいただく「サンルイ」のタイプより

厚みがあり丈夫でした。

 

修理のご依頼は

・持ち手のベタつきの改善

・四隅の色はげを目立たなくする

となります。

当方のゴヤールのバッグの持ち手修理ブログをご覧になってお問合わせをいただきました。

 

ゴヤールの樹脂がベタついてしまうのは

・経年などが主な原因で樹脂が劣化

・樹脂そのものが気候や温度などが原因で劣化

と大きく二つになるようです。ご依頼のものは経年が主な原因でベタつきはありましたが

溶けて触れないほどではありませんでした。

 

修理は樹脂をできるだけはがした後 研磨して段差をならし新たに樹脂を再生します。

樹脂は元は液状で一度の塗布では厚みが出ないので塗布と乾燥を繰り返し形を整える

手作業となるため時間がかかります。

 

四隅の革は厚みのある堅牢な革が使われていましたが角全部の色が

はげて下地が出ていました。

丈夫な革がすれて色がはげるということは物をたくさん入れてお使いだったのではと思います。

 

修理ですが四隅革部全体を補修して染め直しの方法がありますが

ステッチに白糸が使われていることもありその糸の色を残せるよう

部分的にすれ・はげの荒れた革を補色・補修する方法で修理しました。

 

部分の色補修ですが経年した革ということもあり多少の色の違いがでることや

荒れた面は目立たなくなっても感じが残る場合があるので

事前にご了承をいただき進めます。

多少の色の差異は出ましたががおおむね目立たなくできました。

 

お持ちいただいた時バッグを触ったところ樹脂コーティング部分が汚れてベタベタしていました。

そのためクリーナー液を使いブラッシングしてクリーニングをしましたので

色も明るくなってパターンもはっきりとしベタつきを改善することができました。

 

①持ち手のコバ樹脂の再生　②四隅の補修　③樹脂コーティング部分のクリーニング

を終えて色止めとツヤの調整のクリアー塗装で仕上がりとなります。

 

修理をすると樹脂やバッグがベタつくことはありませんので気持ちよくお使いいただけます。

 

ご依頼の方は海外在住のため一時帰国中に修理してほしいとのご希望で

お越しいただきましたがきれいになったと仕上がりにたいへんご満足を

いただくことができました。

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

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