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2023/09/28

【BOTTEGA VENETA バッグ修理】ボッテガ ヴェネタ バッグ パイピングに開いた穴の修理

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

ボッテガ ヴェネタのご紹介です。

大きなラムレザー製のトートバッグの四隅のパイピングが傷んで

穴が開いてしまい修理してほしいとのご依頼をいただきました。

 

Before

After

Before

 

After

Before   

After  

  

Before 一番大きな傷みでパイピングの芯材が無くなっていました

After 芯材を入れて樹脂で穴を埋め形を整えました

Before パイピングの芯材が中で切れて凹んでいました

After 凹みに芯材を入れて形を戻し樹脂で埋めました

 

ボッテガ ヴェネタの革製品はバリエーションが多岐にわたるので

ご依頼をいただく修理の内容もさまざまです。

素材はやはりラムレザー製が多く革がとても柔らかいので傷みやすく持ち手や角などの

パイピングがすれてしまった・色がはげてしまったなどの内容の修理依頼を

よくいただきます。

 

今回のバッグはとても大きなB4くらいほどのサイズでバッグの容量があるので

物を入れると重くなりその負荷が四隅のパイピングにかかるので穴が開いたり中で

芯材が折れてしまったりしていました。

大きさに対してパイピングが細いこともありその分革が薄くなることも原因だと思います。

 

お客様の修理のご希望はボンドでしっかり接着してほしいとのことでしたが

接着で革はくっついても見映えは改善することができませんので修理の方法を

いくつかご提案して進めていきました。

 

このような場合の修理の方法は縫製による修理と

縫製ではなく補修剤による修理があります。

 

縫製による修理

①パイピング全周を交換

②部分的に穴の開いた箇所の上から薄い革を巻いて縫製する

 

縫製しない修理

③開いた穴を樹脂で埋めて形を整える

となります。

 

①②はバッグを解体して革を交換あるいは部分的に革を巻きその後バッグを

再縫製しなければなりません。

そのため

①の全周交換は跡が残らず一番きれいにできますが

 手間と工数で費用がかかる修理となります。

②は①ほど費用的にはかかりませんが巻いた箇所が分かります。

 

黒やこげ茶などはそう目立ちませんが微妙な色合いなど革の調達が難しいものは

補修跡が残ります。

 

②の部分の革巻き補修の事例

Before

After

 

事例のバッグは黒い色がはっきりしていたので目立たなくできましたが

色あせしていたり修理しない部分が同様にすれて色が薄くなったりしていると

同じ黒でも濃淡が出て差異が出る場合があります。

 

お客様に修理方法と費用感をご説明した結果 

費用を抑えたいご意向もあり今より広がらず目立たなくできる

③の樹脂で埋める方法でご依頼をいただきました。

 

樹脂はメリットとして固まるとプラスチックのように硬くなります。

革ではありませんので触感や感じは違いますが

すれる箇所など強度が必要な箇所には効果的です。

 

修理の工程として

・パイピングの芯材の欠損箇所に新しい芯材を入れる

・樹脂は液状なので塗布・乾燥を繰り返し積層していく

・ある程度形が整ったら研磨して修理箇所の前後とパイピングのラインをつなげる

・形が整ったらオイルアップしてツヤ感を合わせる

となります。

 

樹脂の積層は時間がかかりますがパイピングの形も整って

目立たなくすることができました。

大きいバッグで一番強度が必要な箇所のひとつが改善できましたので

気にならずお使いいただけるようになりました。

お客様にも仕上がりにたいへんご満足をいただくことができました。

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

同じボッテガ ヴェネタのバッグの修理事例

樹脂で埋めて形を整えました。

Before

After

Before

After

 

革は定期的に保湿クリームなどでケアすると劣化の進行を抑えることができます。

今はホームセンターなどでいろいろな革のケア用品が販売されていますので

革質や状態にあったものが見つけられます。

大事にされたい・長く使いたい革製品は定期的なお手入れをおすすめします。

 

バッグ  かばん 財布 靴 革ジャン 革衣類など革製品の

修理 補修 染め直し 縫製やファスナー交換を承っています。

エナメル素材も対応いたします。

 

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