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2023/10/18

【Maison Marjiela 修理】メゾンマルジェラ レザージャケット 黒にカラーチェンジ

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

メゾン マルジェラ レザージャケットのご紹介です。

使用感の少ないボマージャケットですが色が今一つ気に入られないそうで

持ち合せの服に合わせやすい黒にカラーチェンジしてほしいとのご依頼をいただきました。

 

Before  

After

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Before 複雑なデザインで肩に二箇所取り外しができるようファスナーがついていました

After ファスナー部分をマスキングして生地の色を残しました

Before

After

 

10月も半ばを過ぎ気候もさわやかでいよいよ秋冬物に衣替えのシーズンとなってきました。

夏場はほとんどなかった革ジャンや衣料の修理のお問合わせが増えてきました。

 

レザージャケットの修理で多いのは

・ラムレザーなど柔らかい革の破れの修理

・経年や使用ですれや色はげの補修

・保管時に起きてしまった日焼けによる色あせ(秋になると多いです)

などとなります。

いずれも修理の対応を行っていますが秋・冬はオンシーズンなので一気にご依頼が増えてきます。

 

ご依頼をいただいたレザージャケットはメゾンマルジェラで

フランスのファッションアパレルブランドのものとなります。

 

年代・性別を問わず人気のあるブランドですので修理でも

よくバッグや財布・レザージャケットまた靴などのご依頼をいただきます。

数字の入ったブランドタグが四方を糸で留められおりその意匠が特徴的なので

すぐにマルジェラだと分かります。

 

お客様から教えていただいたのですがご依頼のものは「レプリカライン」と呼ばれ

過去の洋服の中から優れたものをピックアップして復刻したラインで生産数がとても少なく

ご依頼のジャケットは日本に二着しか入って来なかった希少なものだそうです。

 

レプリカラインの説明の入ったタグ

初めて拝見しました。

 

 

ちなみにこちらのレザージャケットは1980年代初頭のドイツのベルリンの

ボマージャケットをモチーフにして作られたようです。

 

肩口に二箇所取り外しができるようファスナーが付けられた凝ったデザインで

マルジェラの革製品は革質もよく重厚感があるデザインですが

しなやかな革が使われたかっこいいジャケットでした。

 

お客様は購入されたとあまり着用されなかったそうで理由は色が今一つ気に入らず

持ち合せの服に合わせやすい黒にカラーチェンジをご希望でした。

当方のレザージャケットのカラーチェンジの修理ブログをご覧になって

お問合わせをいただきました。

 

このようなデザインのカラーチェンジですが

仕様上 袖や腰回りのリブニットはカラーチェンジができませんので現状となります。

 

ファスナーの布はカラーチェンジができますが素材がポリエステルというこもあり

塗料の染み込みが弱くファスナーの開封の作動ですれるので色落ちがしやすくなります。

 

その内容をお伝えしたところリブが元色で残るのでそちらに合わせて色を替えずに

残してほしいとのご依頼になりました。

 

カラーチェンジですが基本的に

薄い色 → 濃い色へが可能です。

替えたい色が元色より濃ければ可能ですが

黒・こげ茶・濃紺などは染料で下染めをして色の土台を作り

その後顔料(油性)で本塗装ができるので工程が二回になり仕上がりよくできます。

今回は紺色かや黒ですので問題なくカラーチェンジが可能となります。

 

カラーチェンジの工程は

・クリーニングしてしっかり汚れを落とす

 今回ご依頼のものは使用頻度が少ないので軽く行う程度で大丈夫ですが経年したものや

 着用感のあるものは襟や袖口など染み込んだ脂分をしっかり落とさなければなりません。

・革の表面を軽く研磨して塗料の密着性を上げる下処理

・非施工面をマスキング処理

 複雑なデザインに加えファスナー箇所が通常より多いので

 たいへん時間のかかる作業ですが仕上がりに関わるのでていねいに行います。

 リブはニットなのでマスキングテープの密着が弱いので苦心しました。

・黒の染料での下染め

 下染めの段階でしっかりと黒い色の土台ができればその後の顔料の塗布の量を少なく

 できるので全体にスプレーガンで染料を塗布した後 手作業で機械では染料の入りにくい

 革の縫製面の奥などを筆を使って黒くしていきます。

・革の補修溶剤を浸透させて革質を改善し革に潤いを出す下準備

・黒い顔料を塗布して色を均一にする染め直し

 革のシボ(シワ)が深く面積もあるので色にムラが出ないよう塗布・乾燥後

 確認しながら進めます。

 ジャケットなど複数の革をつないで一枚の面にしてあるので

 革質の違いで染み込みの差異があり同じ黒でも色の濃淡が出る場合があるので

 注意しなければなりません。

・仕上げに色止めとツヤの調整のクリアー塗装

となります。

 

レザージャケットの染め直しやカラーチェンジは面積があるので

工程も多く時間がたいへんかかります。

今回も複雑なデザインなので非施工面のマスキング処理に苦心しましたが

下染め・本塗装でしっかり黒にカラーチェンジができました。

残った元色の紺のリブやファスナーとのコントラストもはっきりして

雰囲気は変わりました。

ご希望の色にできましたので着用いただく機会はこれから増えますね。

 

お客様にも仕上がりをたいへん喜んでいただきことができました。

希少なジャケットのカラーチェンジのご依頼をいただきありがとうございました。

 

同じメゾンマルジェラのショルダーバッグの事例

こげ茶から黒にカラーチェンジしました。

こちらも色があまり気に入らなかったそうで黒への希望です。

ブランドタグを留める白い糸の色を残す作業でたいへん苦心しましたが

しっかり糸目の色が残せました。

黒になると大きく雰囲気が変わりますので使う機会が増えたそうです。

 

Before

After

Before

After

 

修理は傷みが少ない内が仕上がりもよくでき費用を抑えることができます。

修理をご検討の方は早めのご依頼をおすすめいたします。

 

バッグ  かばん 財布 靴 革ジャン 革衣類など革製品の

修理 補修 染め直し 縫製やファスナー交換を承っています。

エナメル素材も対応いたします。

 

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TEL:03-6426-8548

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