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2023/11/16

【CHANEL バッグ修理】シャネル マトラッセ チェーンバッグ 古いバッグの染め直し 金具 ・チェーンの再メッキ加工

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

シャネル マトラッセ チェーンバッグのご紹介です。

古いもので四隅や角の傷みが目立ち側面マチの部分の

色がはげて使用感が大きいバッグです。

バッグ留め具やチェーン部もゴールドのメッキがはげており

バッグ本体・金具を修理してきれいにしてほしいとのご依頼をいただきました。

 

Before 

    

After

Before 

After

Before

After 

Before

After

Before フラップ部分の角がすれて穴が開いていました

After 穴の跡は残りますが目立たなくなりました

Before

After 

Before 金具のつまみのメッキがはげフラップ角はささくれたようになっていました

After ささくれの跡は残りますが荒れた感じは改善できました

Before

After

Before 革がめくれて下地が出ていました

After めくれを接着して押え補修材で荒れた感じを目立たなくしました

Before  側面のはげた箇所はグレーっぽくなっていました

After 荒れた感じもおおむね治まり黒い色がはっきりしました

Before

After

Before すれて小穴も開いていました

After

 

シャネルのマトラッセのチェーンバッグの修理のご依頼を多くいただきますが

今回は小さいミニサイズになります。パーティバッグとも呼ぶのでしょうか。

マトラッセは長く作られているシャネルの定番アイテムですので

古いバッグの修理のお問合わせをよくいただきます。

 

色は圧倒的に黒となりスタンダードなデザインと大きさになります。

やはり黒はオールマイティですのでフォーマルにもカジュアルにも使え

合わせやすいということでしょうか。

 

ご依頼の方の年齢層の幅も広くご自分で長く使われてこられたご年配の方や

お母様から譲り受けられた若い女性の方などさまざまです。

 

またここ数年古いシャネルのバッグが若い女性の方に人気があり専門店もあるそうで

今回のご依頼の方は古いシャネルのマトラッセを探して専門店で以前購入され

使っていたそうですが雨に濡れて側面の色が薄くなってしまい

古いものなので使用感が気になりはじめ修理しようと業者を探され

当方のシャネルのマトラッセの修理ブログをご覧になってお問合わせをいただきました。

 

素材は柔らかいラムレザー製です。

状態はといいますと古いものなので四隅や角はすれて荒れた感じになった箇所も多く

特にマチの側面は左右とも表皮がすれてなくなり色もグレーっぽくなっていました。

 

またシャネルのロゴのバッグ留め具やチェーン金具のメッキがすれて色がはげ

シルバーの下地が出ており古ぼけた感じが出ていました。

この状態だとシャネルのマトラッセとはいえ人目に触れるので

気になって使いづらくなりますよね。

 

お客様の修理のご希望は

・バッグ本体の傷んだ箇所の部分補修と染め直し

・チェーン部の革の染め直し

 編み込みの革を新しく作成して交換もできますが費用を抑えるために交換せず

 染め直しとしました。

・バッグ留め金具 チェーンの再メッキ加工

となります。

修理で染め直しと再メッキは別工程となりますので同時に進行して

納期を短縮できるように進めます。

 

再メッキ加工

再メッキをお引き受けできる条件として金具単体にしてお渡しいただけることとなります。

マトラッセの場合はバッグ本体・チェーン部の革の染め直しをする場合は

バッグの留め金具はネジですので簡単に外せます。

チェーン部の革は外して施工するのでその際本体から一度外しますので

双方 再メッキ加工は比較的容易にできます。

 

ネジ式で簡単に外せるものはいいのですがバッグや財布などのブランドロゴの金具などの

多くは取り付けた後裏に革を被せ縁を縫製してあるので

金具を外すためには縫製を解かなければならず

・解体

・取り外し

・再メッキ

・取付後再縫製

となり工数と手間で費用もかかります。

そのため通常は対応いたしておりません。

 

今回のカラーはゴールド色となります。

金メッキは種類が大きく3つあり

14K(14金) 赤みが薄い

18K(18金)

24K(24金) 赤みが強い 楽器のマウスピースなど

となり数字が大きくなるほど輝がやく度合いが上がりますが

それぞれ特色があり用途によって選択します。

 

バッグや財布などの金具は18金の再メッキが一般的となりますが

今回は元に近い再メッキをする場合一番輝度の高い24金となりますので

その方法で再メッキ加工をしました。

 

再メッキする場合ですが古いメッキを全部はがす方法ではなく

ついたキズや打痕を研磨してならし段差を抑える「磨き処理」を行ってから再メッキします。

深いキズや打痕などある場合 あまり研磨をすると形が変わってしまうので

ある程度までとなります。

 

浅いキズなどは研磨で無くせその上に新しいメッキの層が乗るので

おおむね目立たなくすることができます。

 

Before  バッグ留め具の受けの頭は一番触るのではげて下地が出ていました。

フラップ裏のプレートも同様です。

After ピカピカで新品のようにできました

Before チェーンはバッグの重みですれるので出っ張り部分はメッキがはげていました

After チェーンも新品のようになりました

After 近くで見ると質感が分かります

ここまできれいだと気持ちがいいです。

 

いかがでしょうか。

金メッキ金具があるバッグや財布は革だけ修理しても金具の輝きがあせていると

全体に多少の使用感は残ってしまいます。

 

再メッキすると新品時と同じような輝きに戻すことができます。

輝くべきところが輝いていると仕上がり感は格段と上がり見映えが違ってきますので

古いシャネルのマトラッセなどのバッグにはおすすめしています。

 

バッグ本体・チェーンの編み込みの革の修理の工程ですが

・クリーニングして汚れを落とす

 本来はバッグや財布など汚れており手垢などの脂分をしっかり落とすのですが

 古く経年しているバッグで革が脂分が切れてカサついている場合

   革を傷めないよう軽く汚れを落とす程度までとします。

・四隅や角などの傷んだ箇所を部分的に補修

 補修溶剤を浸透させて乾燥した後 軽く研磨して荒れた感じをならします。

 何回か繰り返し周りになじむようにします。

・全体も同様に補修溶剤を浸透させてすれを改善し表皮を形成する下準備

・内側の収納部分の赤い革の箇所の補修

 通常使いの物の出し入れで小キズがたくさんついていました。

 こちらも同様に補修溶剤を浸透させてすれを改善しキズを目立たなくします。

 色の補修や染め直しをしないでオリジナルの革の色合いを残します。

・非施工面(赤い内側)をマスキング

・黒い塗料で色を均一にする染め直し

・色止めとツヤの調整のクリアー塗装

となります。

 

上記の革部の染め直しが終わったら再メッキ加工と革部の修理を

同時進行しましたので再メッキ加工の終わったチェーンに編み込みの革を

戻していきます。

再メッキしたばかりですのでキズが付かないよう注意を払って行います。

 

編み込みの革をチェーンに戻す作業は一コマずつ戻す根気のいる仕事なので

時間がかかります。

今回は新しいメッキですので気を使いながら行いましたので

通常より時間がかかりましたが革を戻したら本体に取り付けて完成となります。

 

修理で革部・金属の再メッキと手を入れられることは全部行いました。

四隅や角など表皮が削れていた箇所はなくすことはできませんので

跡は多少残りますが黒い色もはっきりして使用感は大きく薄れました。

 

気になっていた部分は改善できましたので

気持ちよくお使いいただけるようになりました。

 

お客様も新品のようになったとたいへんご満足をいただくことができました。

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

修理は傷みが少ない内が仕上がりもよくでき費用を抑えることができます。

修理をご検討の方は早めのご依頼をおすすめいたします。

 

バッグ  かばん 財布 靴 革ジャン 革衣類など革製品の

修理 補修 染め直し 縫製やファスナー交換を承っています。

エナメル素材も対応いたします。

 

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TEL:03-6426-8548

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