革修理｜東京都 世田谷区の革修理なら革研究所 世田谷店

こんにちは

革研究所 世田谷店です。

 

ダニエル＆ボブ ショルダー バッグのご紹介です。

クロコダイルの型押しの革ですがあちこちすれて色はげが目立つので

修理してほしいとのご依頼です。

 

Before　

After　水分の染み込みで多少色は濃くなります

Before　

After

Before

After

Before

After

Before

After

Before　ロゴ上の色が濃くなった箇所はお客様がご自身で補修されたところです。

After　色の濃さは残りますが目立たなくなりました

Before　革の端は凸凹しているので凸はすれやすいです。

After　目立たなくなりました。

 

Daniel&Bobのバッグの修理のご依頼を男性の方からよくいただきます。

シンプルなデザインでしっかりしたいい革で使い勝手を考慮しよく考えられて

作られたものが多いのでご依頼の方は年齢層も高い印象があります。

 

これまでご依頼をいただいたバッグを見てきましたが

染料系の仕上げのものは革の風合いもあり素材の良さが出て

ダニエル＆ボブの革製品の独特な雰囲気があるものでした。

 

今回ご依頼をいただいたのでクロコダイルの型押しレザーになります。

プレーンで平坦な革ではないので起伏があり盛り上がった部分や

角がすれやすくはげた箇所やキズが多くありました。

ご自分ではげた箇所を補修されたようで一部色が濃くなったところがありました。

 

ダニエル＆ボブの革製品は使い込んでいくと革に使い込んだ味が出るのですが

クロコダイルの型押しの場合色の濃淡が最初からあるので使用や経年が

進んで色がはげたりムラになってある程度の線を超えたら

使用感が出て古ぼけた感じになり使いづらくなってしまいます。

 

お仕事などで使う場合はやはり人目に触れるので状態はいいほうが

いいですよね。

 

お客様は使用感が気になってご自身で色補修もされたそうですが

修理できないかと業者を探され当方のダニエル＆ボブの修理ブログを

ご覧になってお問合わせをいただきました。

 

クロコダイルの型押しの修理ですが色が一色ではなく濃淡があるので

全体に色を塗装するスプレーガンでの染め直しの塗装ができません。

 

できる方法として大まかにいうと

・部分的にはげた箇所を補色・補修する

・革全体を補修溶剤を浸透させ革質を改善し革に潤いを出す

作業で目立たなくする作業となります。

 

染め直しではないので色の感じは維持でき風合いとオリジナルの感じを残せます。

一点注意点としてあるのは作業で水や補修溶剤を使いますので

水分の染み込みで多少色が濃くなる点です。

色のはげが大きい箇所がそうでない箇所より濃くなります。

 

このようなクロコダイルの革押しの革の修理ですが目立たない部分で

上記の方法で一部を試してその結果を写真を撮ってお送りし

お客様に事前に仕上がり感を見て確認していただきご了承後

進めるようにしています。

 

工程ですが

・クリーニングして汚れを落とし手あかなどの脂分を脱脂する

・軽く研磨して表面をならす

　クロコダイルの型押しの凸の部分は光沢がありそのままでは

　水分や塗料をはじくのでまんべんなく行います。

・はげた箇所を部分的に補色して補修溶剤を浸透させ荒れた面を改善する

　筆やウエスを使ってすり込むように色を入れていきます。

・全体も同様に補修溶剤を浸透させすれを改善し革に潤いを出す補修

・仕上げに色止めとツヤの調整のトップコート施工のクリアー塗装

となります。

 

修理は染め直しと違ってスプレーガンを使わず

傷んだ箇所を少しずつ追って直していきますので時間がかかりましたが

おおむね目立たなくでき風合いもさほど変わらず仕上げることができました。

ツヤ感も程よくなり使用感は薄れました。

修理で気になっていた部分は改善できましたので

気持ちよくお使いいただけるようになったと思います。

 

ご依頼をいただきありがとうございました。

 

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